先日の記事で、ワイアレスマイクのデッドポイント解消の対策をしたことを書いた。
 事務所内では感度が上がってデッドポイントはほぼ解消されたことも書いた。

 ところがである、感度が上がった分、それまでほとんど入ってこなかった、外部からの電波を拾ってしまう事態が発生した。近所にはカラオケボックスがあり、おそらくそういう所は赤外線マイクを使うとか、ディジタルの微弱電波にして使う本数を増やすとか、対策はしているはずである。困るのは、未だに強力な電波をまき散らす違法無線である。

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 一頃に比べれば、スマホの普及によって激減しているとは言え、まだそういう無線電波が飛び交うことがある。
 違法な強い電波を至近距離で発信されれば、どんな対策をしても電波を使っている限り、影響は受けるのだが、近場の事務所などでの使用による電波帯域のバッティングは設定である程度は防げる。

 800MHZのワイアレスB帯では、30波使用可能な周波数が割り当てられており、B1からB6迄にグループに仕分けして、周波数の相互干渉の影響を受けない組み合わせを使用するよう各メーカーは指導している。

 ところが、格安セットを販売しているメーカーだと、全部で16波だとか8波しか設定できないものもある。
 このチャンネル割り当てが、B帯グループの標準割り当てとずれていたり、番号が違っていたりするので、異なったメーカーのマイクを使うときには注意しないと不具合が起こったりする。
 
          周波数一覧2

 又、使用していない電波を拾ってもノイズを出さないように、各メーカーとも、トーン信号を乗せて電波を発信するようにしている。この信号が入っていない電波を受信しても、音を出さないようにするためである。
 通常は32.768kHzが使われているが、異なった信号も使われている。

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 TOAは他の2種類と合わせて3種有る信号の組み合わせが出来るよう、マイクと受信機に設定スイッチが備わっている。’(メーカーの説明書参照)これを公表していないメーカーもあるので、基本的には、マイクと受信機は同一メーカーのものを使うのが原則である。条件が合えば受信可能だが、メーカーによって内部の処理の仕方が違ったりして正常な音がでなかったりする。

 有るメーカーは、初期設定で、余りみんなが設定しないであろうチャンネルをセットしてあったりする。

 そこでこの度は、B4,5 グループの上の方を設定してきた。

 念のため、現場で使っている電波で干渉するか計算で確認する。
 下図上は適当に入れてみた数値、不具合がでたので下はF4の数値を変えてみたとき。

          計算2
   
     
          計算1

 外部から来る電波は常時発信していないことも有り、どの周波数かわからないので、しばらく様子を見るしか無い。

 あとは、800MHzディジタルにするか、2.4GHzを使うとか、業務帯の1.9GHzにするとか、赤外線にするとか逃げ道はまだあるが、予算と使い勝手の問題になる。